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An Argyle pink diamond represents the most concentrated form of  wealth in the world
 

アボリジニの伝説

西オーストラリア州の東キンバリー地方には広大で肥沃な、目を見張る
大地が広がっています。人里離れた独特の地形をもつここには、
先住民族アボリジニの「ドリームタイム」と呼ばれる天地創造の伝説に
彩られ、今もなお多くのアボリジニが暮らしています。

アボリジニは、その昔女たちが獲ろうとしたバラマンディという魚が
網から逃れ、アーガイルのダイヤモンド鉱山になったと信じています。
アーガイルのダイヤモンドが多彩な色に輝くのは、バラマンディの体の
さまざまな部分から誕生したからと信じられており、
ピンクダイヤモンドは心臓から生まれたとされています。

ギジャ族とミラワング族に伝わるドリームタイム神話

女たちに追われた一匹のバラマンディが、今では
バラマンディ・ギャップと呼ばれる場所近くの洞窟に
逃げ込みました。バラマンディが洞窟に入ると、
女たちはスピニフェックスの葉を編んだ網で
捕まえようとしました(キルカイーと呼ばれる伝統漁法)。
洞窟入り口近くの泥の浅瀬で逃げ場を失ったバラマンディは、
泳いで反対側のナンバング(ウェズリースプリング)に
逃げようとしました。しかし逃げ道を見つけることが
できずに、網を持って待ち構えている女たちのいる
洞窟の入り口に戻ってしまいました。バラマンディは
女たちに向かって泳ぎ、その頭の上を飛び越えました。
そのとき剥がれ、浅瀬に落ちた鱗が現在目にする
色とりどりのダイヤモンドになったのです。

バラマンディはそれから岩の合間をすり抜け、
深く透明な小川カウィンジ(キャトルクリーク)に
飛び込むと白い石に変わってしまいました。
バラマンディを追いかけてきた3人の女たちが、
魚を探して水の中をのぞいたとたん、彼女たちの姿も
また石に変わり、永遠にその土地の風景の一部と
なってしまいました。現在でも、小川を見下ろす
3つの石像を見ることができます。ギジャ族によると、
今ここでバラマンディの姿を見ることはないと言います。
というのもこの場所にはナランガーニ、つまりドリーム
タイムのバラマンディがいるからということです。

オーストラリアで初めてダイヤモンドが発見されたのは1850年代ですが、
それから1世紀以上を経てようやく探査が始まりました。オーストラリア
北西部の人里離れた荒涼な大地でダイヤモンドを探し求めることが、
先駆者たちの仕事となったのです。

地質学者たちは、テキサス州とほぼ同じ広さのキンバリー地方をくまなく
調査し、希望と絶望、歓喜と失意の7年を経て、やっと成功の兆しを
見つけました。

ピンクダイヤモンドの原石が、優れた技と芸術性、それに並々ならぬ情熱で
珠玉のジュエリーに生まれ変わるように、ピンクダイヤモンドを巡る
ストーリーは今も人々の心を引きつけてやみません。